女性の給与水準は男性の73% どうしたら格差は縮まるのか

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「2020年までに指導的地位に女性が占める割合が少なくとも30%程度」という政府の目標、いわゆる「202030」が目標達成できず、期限先送りとなりました。

 

女性管理職比率、30%は絶望的 個別目標定め実現を - 日本経済新聞
「ニイマル・ニイマル・サンマル」という呪文のようなキャッチフレーズ。女性活躍の目標として長らく使われてきました。正確には「2020年までに指導的地位に女性が占める割合が少なくとも30%程度」という政府目標で、ここから数字部分だけを抜き出しました。今年、目標年次を迎えましたが、達成は絶望的です。政府は年内に新たな目標を設...

 

まぁそうでしょうね。女性活躍や女性管理職比率向上のために本気で取り組んでいる企業がどれほどいるのでしょうか。

 

現役管理職が語る、女性管理職を増やすためにはどうすればいいか
「女性活躍推進」という言葉を聞くようになってからだいぶ経ち、日本の大企業の多くでも女性管理職比率をあげる取り組みをしていますが、思う通りに進んでいない現状。どうすれば女性管理職が増えるのか、女性管理職の立場で書いてみます。

 

でも、この「女性の管理職比率」、男女間の給与格差に直結する要素でもあり、政府も企業も、もっと本気でやってもらいたいんだよなぁ。。。

という話。

 

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厚生労働省調査「働く女性の実情」

という調査から、気になる指標を2つほどご紹介します。

労働力人口

女性の労働者は年々増加しています。これは多くの人が実感しているところでしょう。

令和元年の女性の労働力人口は 3,058 万人と前年に比べ 44 万人増加(前年比 1.5%増)し、7年連続の増加となった。(略)労働力人口総数に占める女性の割合は 44.4%(前年差 0.3 ポイント上昇)と過去最高を更新した。

 

ちなみに、10年前の調査との比較では、236万人増加(+2.4%)という数字。

調べてみると、名古屋市の人口が230万人ぐらいなので、10年間で女性の労働者が名古屋市人口分増えているということですね。(わかるような、わからないような。)

 

 

そして、もう一つ気になる数字。

 

男女間の賃金格差

 

賃金に関する調査。

 

令和元年の一般労働者(常用労働者のうち短時間労働者以外の者)の所定内給与額は女性が 25 万 1,000 円、男性は 33 万 8,000 円となっており、男女間の賃金格差(男性=100.0 とした場合の女性の所定内給与額)は 74.3(前年 73.3)となっている。

 

ちなみに、こちらも10年前の調査結果は72.6で+1.7ポイント。

 

 

この2つの指標を見てどう感じるかはそれぞれかと思いますが、私は、正直なんだか腹立たしかった。

これだけ女性活躍云々と言って、実際に働く女性も増えているのに、賃金水準はまだ男性の7割程度という現実に。

 

どこかで聞いた「搾取」という言葉

 

この調査を見ていて思いだしたことがあります。

人気ドラマの「逃げ恥」でガッキーが、「好きの搾取」「やりがい搾取」と叫んでいたこと。

 

 

夫婦・恋人の間で、「愛情があるなら家事は女性がやるよね」みたいな流れや、人の善意につけ込んで安く働かせようとすることは「搾取」だと。

 

 

この統計調査を見ていると、女性の給料も「搾取」されているように思えてしまう。

言うならば、「女性はどうせ長くは働かないでしょ搾取」「女性はどうせ責任の重い仕事はしたくないんでしょ搾取」、そんなところでしょうか。

そう、企業の勝手な思い込みによる搾取。

 

じゃあ、私たちはどうすればこの「搾取」を回避できるか・・・

あなたが叫べる人であればガッキーのように叫んでもいいかと思いますが・・・

 

「搾取」されないためのヒント

 

こちらも統計からヒントを得たいと思います。

以下の、「賃金格差の要因」の図からわかること。

 

男女の賃金差

この格差について、学歴や年齢、勤続年数、役職の違いによって生じる賃金格差生成効果(女性の労働者構成が男性と同じであると仮定して算出した女性の平均所定内給与額を用いて男性との比較を行った場合に、格差がどの程度縮小するかをみて算出)を算出すると、役職の違いによる影響が 9.4 と最も大きく、そのほか勤続年数の違いによる影響も 4.1 と大きくなっている。

 

つまり、男女間の賃金格差の一番の要因は「役職」、ついで「勤続年数」ということですね。

(「役職」の格差を考慮してもまだ84.9というところに、これはこれでまた若干の怒りを感じますが・・・)

 

 

ここから、やや強引ですが結論を出すと。

男女間の賃金格差を縮めるためには、「女性は、同じ企業で長く働き、昇進しよう」ということになります。

 

(もちろん、転職しながらキャリアアップするやり方もあるし、昇進することだけが良いキャリアでもありません。)

 

ただ、女性側も理不尽だと感じるなら、搾取されないためにちょっと戦ってもいいんじゃないかな、と思うのです。

経営コンサルタントの岡島悦子さんが著書の中で、女性に対して「とにかく打席に立て」と鼓舞しています。

これは、Facebookのシェリル・サンドバーグさんも「LEAN・IN」の中で言っていることとも一致します。

 

 

で、冒頭の話に戻りますが、政府が「202030」の目標を軽く断念したように見えたのはやっぱりちょっと残念です。

 

ちなみに、私の昇進の話はこちら。

ワーキングマザーの私がなぜ管理職に昇進できたか、のはなし(前編)
「女性活躍推進」という言葉を聞くようになってからだいぶ経ち、日本の大企業の多くでも女性管理職比率をあげる取り組みをしていますが、思う通りに進んでいない現状。どうすれば女性管理職が増えるのか、女性管理職の立場で書いてみます。
ワーキングマザーの私がなぜ管理職に昇進できたか、のはなし(中編)
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ワーキングマザーの私がなぜ管理職に昇進できたか、のはなし(後編)
「女性活躍推進」という言葉を聞くようになってからだいぶ経ち、日本の大企業の多くでも女性管理職比率をあげる取り組みをしていますが、思う通りに進んでいない現状。どうすれば女性管理職が増えるのか、女性管理職の立場で書いてみます。

 

まとめ

ということで、男女間の給与格差の話。

女性のキャリアは色々ありますが、ネックになっている「役職」と「勤続年数」をあげることを考えてみては、というお話でした。

おしまい。

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