
家計簿をつけたいと思ってノートやアプリを試したけれど、続かない…
そんな経験ありませんか?
私は現在、フリーランスとして働きながら、夫と小学生の子どもと暮らす40代の母です。
家計簿をつけはじめたのは、まだ一人暮らしをしていた20代のころ。
気づけばもう20年。毎月の支出や収入を記録することは、私にとってすっかり生活の一部になっています。
でも私は、ものすごくズボラな人間。
きっちり管理しようとして挫折しかけたこと、自分に合うアプリを探して疲れてしまったこと・・・何度もあります。
それでも続けられたのは、完璧にやらなくていい”自分なりのゆるいスタイル”を見つけたから。
この記事では、そんな私が家計簿を20年続けてこられた理由や、今の家計管理スタイルについてご紹介します。
「なんとなく苦手」「いつも続かない」と感じているあなたに、
少しでもヒントを届けられたら嬉しいです。


家計簿を20年続けてわかったこと:大事なのは「続けること」
家計簿というと、「毎月つけなきゃ」「金額をしっかり合わせなきゃ」と思いがちですよね。
でも、私が20年間続けてきた経験からはっきり言えるのは、「完璧じゃなくていい」ということです。
むしろ、完璧を目指した時ほど、疲れやすい。
私も過去には、高い目標を立てて達成できなかったり、1円単位の細かい記録にこだわって、疲れてしまったことが何度もありました。
そんなときは、家計簿を開くのがどんどん億劫になってしまうんですよね。
それよりも、「ざっくりでも、自分にとってちょうどいい形で続けること」の方がよほど大切。
たとえば、「食費・生活用品」「水道光熱費」「通信費」「その他」くらいのざっくり分類でも、数ヶ月もすれば自分の支出の傾向が見えてきます。
家計簿は、お金を管理するツールであると同時に、自分と向き合うツールでもあります。
記録していると、何に満足して、何にモヤモヤしたのかが浮かび上がってくることもあります。
だからこそ、完璧じゃなくても続けることが大事なのです。
私が20年続けられた5つの工夫
家計簿を20年間続けてこられたのは、私が“ズボラな自分”に合ったスタイルを見つけたからです。
ここでは、私が日々の暮らしの中で無理なく家計簿を続けるために取り入れている5つの工夫をご紹介します。
Excelで自分好みにカスタマイズ
家計簿アプリもいろいろ試しましたが、私には自由度の高いExcelが一番合っていました。
必要な項目だけ、自分にわかりやすい形で入力できるのがポイント。
手書きよりも手軽で、見返しやすいのもメリットです。
細かくしすぎない、ざっくり管理
支出を「食費・生活用品」「水道光熱費」「通信費」くらいの大まかな分類にすることで、毎回の入力がとてもラクになります。
細かく分けようとすると、そのたびに「これはどの項目に入るんだっけ…?」と手が止まってしまいます。
ざっくりでも傾向はきちんとつかめますよ。
無理な目標は立てない
クレジットカードや電子マネーの利用をメインにすることで、利用履歴が自動で残ります。
私は四半期に一度、明細をダウンロードし、内容を確認して項目別に集計するだけ。
これで、入管理の手間はかなり減りました。
定期的な「振り返りタイム」をつくる
集計が終わったら、家計簿を見ながら「今回の期間はどうだった?」と振り返る時間を持っています。
夫や息子に結果を報告したり、意見を聞いてみたりもします。
目標とのズレや、自分の気持ちの変化にも気づけるこの時間が、継続のモチベーションにもつながっています。
家計簿をつけることは、我慢や苦行ではなく、「自分の暮らしを見つめ直す、ちょっとした習慣」。
この5つの工夫があるからこそ、ズボラな私でもここまで続けてこられたのだと思います。
年収 200万→1000万→100万 時代まで!家計簿が支えてくれた変化
私のこれまでのキャリアは、決して一直線ではありません。
新卒で思うように就職できなかった20代、低収入で苦しい時期もありました。
その後、転職に成功、会社員としての最後の年は年収1000万円に届いていました。
・・・そして今は、フリーランスとして自分のペースで働くことができています。
それでもその代償(?)として、年収は以前の1/10からのスタート。
このように、私の収入は何度も変化しました
支出のバランス、貯蓄の目標、優先順位。どれも一定ではありません。
それでも、家計簿だけは、形を変えながらもずっと続いていたんです。
独り暮らし時代は「生活のための家計簿」
ワーキングプア時代を経て、大手に転職できた時は天にも昇る気持ちでした。
それまでお世話になっていた実家を離れ、独り暮らしも開始。
でも、独り暮らしになると、思っていたより月々のお金は残らない・・・。
だからこそ、気を抜かず「できるだけ早く、人並みの貯金を貯めたい!」そう思うことが出来ました。
食費や光熱費を削って、なんとかやりくりしていた時期の家計簿は、今思うとまるで“生活の戦記”のよう。
でも、そこには「私はちゃんとやっていた」という誇りもあります。
この時期があるからこそ、「自分ってまぁまぁがんばってるな」と思えるんです。
高収入時代は「時間をお金で買う家計簿」
収入が上がると、生活は楽になりますが、それと反対に日々の生活は忙しさでいっぱいいっぱい。
外食や宅配をたくさん活用しながらなんとか日々の生活をまわしている状態。
もちろん、日々の出費は多かったけれど、全体で見れば貯蓄率をしっかり保てていた。
だからこそ、安心して「時間をお金で買う」ができたのです。
フリーランスになった今は「自由と安心のバランスを取る家計簿」
収入が不安定になった今でも、家計簿があるからこそ自分たちの暮らしに向き合うことができます。
固定費の見直し、急な出費の備え、余剰金の使い道。
すべての判断の土台に、家計簿があります。
このように、家計簿は私のキャリアや人生の変化をずっと見てきてくれた存在でもあります。
現在の家計管理スタイルと、家計簿の“ゆる活用”法
現在の私は、フリーランスとして働きながら、小学生の子どもとの時間も大切にしたいと思いながら暮らしています。
そんな今の暮らしにぴったりフィットしているのが、「ゆるく把握する」という家計管理スタイルです。
メインはExcel+クレカ明細取り込みの“ハイブリッド方式”
Excelに自分の好きなフォーマットを作って、クレジットカードや電子マネーの明細を四半期に一度にまとめて集計する、というのが基本の流れです。
もちろん、現金や口座振替の支出もありますので、それも同じタイミングで確認。
毎日・毎月入力しなくても、四半期に一度のまとめ作業で十分把握できるスタイルに落ち着きました。
これくらいのゆるさが、私にはちょうどいいんです。
貯めることより、「どう生きたいか」を考える視点
フリーランスになってからは、将来の不安もゼロではありません。
夫がいるからこそ成り立っている生活でもあります。
だからこそ、「今をどう使うか」「何にお金をかけたいか」を意識するようになりました。
家計簿は、自分の価値観を見つめるツール。
お金の流れを見ることで、「あ、私はここに喜びを感じてるんだな」と気づける瞬間がたくさんあります。
家族と“暮らしの価値観”を共有するきっかけにも
たとえば、「今年はこの支出が多かったけど、それだけ楽しい時間を過ごせたよね」
そんなふうに、家計簿をきっかけに家族とお金の話をする機会が自然と生まれるようになりました。
使いすぎを責めるのではなく、「どんな暮らしがしたい?」を話す材料としての家計簿。
これもまた、長く続けてきたからこそたどり着いた使い方です。
家計簿は“未来の自分へのエール”
昔の自分が記録してくれたデータを見返すと、当時の暮らしや気持ちがよみがえります。
「この頃はすごく頑張ってたな」「あの時、旅行に行けてよかったな」
家計簿は、未来の自分へ送る“暮らしの記録”でもあるんだと感じています。
今の私にとって家計簿は、お金を管理するだけでなく、これからの生き方を前向きに考えるための、大切なパートナーです。
まとめ
家計簿をつけることに、プレッシャーを感じている方へ。



「きっちり毎日つけなきゃダメ」「完璧に管理しなきゃ意味がない」
そんなふうに思い込んでいませんか?
でも、20年間家計簿を続けてきた私が強く伝えたいのは、
完璧じゃなくていい。自分に合ったやり方で、続けることが一番大事ということです。
もしあなたが「家計簿は苦手…」と感じているなら、
まずは月に1回、ざっくり振り返るところから始めてみませんか?
そして、家計簿を「削るためのもの」ではなく、
「自分や家族のためのツール」として使っていくこと。
これが、私の家計管理のスタイルです。
あなたにとっての「ちょうどいい家計簿」は、どんな形でしょうか?
今日から少しだけ、家計と向き合う時間を作ってみませんか。