はじめに
「これからどうしよう」
「このままでいいのかな」
そんなふうに人生に悩んだとき、以前の私は、正解を探そうと必死になっていました。
でも、不思議なことに、焦って前に進もうとすると、かえって自分が見えなくなる。むしろ、ちょっと立ち止まって、あえて「道草」したときのほうが、私は気持ちが整理できるような気がします。
今日は、私が実際にやってみてよかった「道草」を4つ、ご紹介します。

1.「ちょっと興味あること」に手を出してみる
――学びの道草
悩みの真っただ中にいるときほど、「何か新しいことにチャレンジする余裕なんてない」と思いがち。
でも私の場合、ふと興味が湧いたことに手を出してみたことが、結果として自分を救ってくれました。
たとえば、結婚後FPの勉強を始めてみたこと。本屋さんで何となく手に取った心理学の本を読んでみたこと。
育児の合間に、子育てエッセイをパラパラとめくっていたこと。
どれも最初は「とりあえずやってみようかな」という軽い気持ちでしたが、やってみると、自分が何に惹かれるのか、どんな分野にワクワクするのかが見えてきたんです。
すぐに仕事に結びついたり、資格が役立ったわけではないけれど、「これが今の私の関心なんだ」と気づけたことが、次の一歩を後押ししてくれました。
2.子どもの世界に入ってみる
――”子ども一緒に”道草
親になってから、子どもを育てているはずが、気づけば自分の世界も広がっている。そんな経験ありませんか?
小学校の行事に参加してみたり、役員の活動をちょっと頑張ってみたり。子どもの習い事に付き添っていたら、私のほうが夢中になっていたり。夏の自由研究で一緒にピーマンを育ててみたことも、すごく楽しかった。
当たり前だけど、子どもと私は別人格。
息子の母親をやっていたら、自分一人で生きていたら知らなかった世界にたくさん出会うことができました。
そんな遠回りも悪くない。子どもと一緒に過ごす時間が、そんな気づきをくれました。
3.暮らしを変えてみる
――働き方・生活リズムの道草
悩みを抱えていた頃の私は、毎日が「こなすだけの日々」でした。
でもあるとき、「この働き方、本当に私に合ってるのかな?」と立ち止まったんです。
そこから、ちょっとだけ副業を始めてみたり、働き方そのものを見直してみたり。勇気はいったけれど、「自分で選んで、自分で決める」感覚が、私に自信をくれました。
大きく変える必要はないと思います。
暮らしの中の小さな選択を、自分の手で変えてみると、不思議と気持ちにも変化が生まれるんです。
「今がすべてじゃない」
そう思えるだけで、ぐっと楽になりました。
4.何もしない時間を意識的につくる
――なにもしない道草
いちばん効果があったのは、実は「なにもしない時間」かもしれません。
散歩をしながら空を見上げたり、お気に入りのカフェで、ただコーヒーを飲んでぼーっとしてみたり。スマホを置いて、ノートに思いつくまま言葉を書いてみたり。
忙しい毎日のなかで、「あえて何もしない」って、実はすごくぜいたくです。
でも、なにもしない時間を過ごすことで、ふと新たなアイディアが思いついたりもする。
「なにもしない」を受け入れることが、実はすごく大切だったんだなと思います。
おわりに
悩んだときの道草って、遠回りのように見えて、じつは「本当の自分」を取り戻す一番の近道だったのかもしれません。
すぐに正解は出なくてもいい。
もし、今のあなたが、道に迷っているとしたら――どこかで、誰かの道草が、そっと背中を押すきっかけになればうれしいです。