はじめに
「辞めたいけれど、本当に辞めていいのかわからない」そんな迷いを抱えたまま、日々をやり過ごしていませんか。
前回の記事では、私自身が「こうしていたら会社を辞めていなかったかも」と思うことについて書きました。

今回の記事は、それとは反対に「この症状が出たらやめた方がいいかも」についてです。
40代になると、体力や気力の低下、家庭の責任、職場の変化など、さまざまな要素が重なります。誰もが「疲れ」を感じやすい時期だからこそ、それが普通の不調なのか、辞めどきのサインなのかの見分けが難しくなります。
私自身も会社員時代、体と心が少しずつ「もう無理」と訴えていたことに、当時は気づけませんでした。ここでは、私の経験も交えながら、会社を辞める前に知っておきたい限界のサインを整理します。
会社は辞めた方がいいかもしれないサイン

朝が一番つらいとき(身体のサイン)
朝、目覚めた瞬間からため息が出る。
夜眠っても疲れが取れない。
会社に行く前にコンビニで一度休まないと、気持ちを切り替えられない。
こうした症状が続いていた頃、私は「少し疲れているだけ」と思っていました。でも今振り返ると、それは体が出していた明確なSOSでした。
仕事への意欲よりも「どうにか今日を乗り切ること」が目標になるとき、体は限界に近づいています。
がんばっても報われない(心のサイン)
成果を出しても嬉しくない。
褒められても響かない。
「どうせ変わらない」という言葉が頭をよぎる。
一見冷静に見えても、それは心のエネルギーが枯渇している状態です。
私自身も、当時は「感情が動かない自分」に気づきながら、仕事の質を保つためにさらに努力を重ねていました。
感情の鈍さは「落ち着いていること」とは違います。モチベーションが戻らない期間が長引いているなら、それは休息を必要としているサインかもしれません。
「またこのパターンね」と思ってしまう(思考のサイン)
毎日の業務に新しさを感じられず既視感だらけ。
まわりのやりとりが、何度も見たことのある面白くないコントのように見える。
私も当時、「会社と自分の未来を明るく感じられない」と思うことが増えていました。
こうした冷めた視点が出てくるのは、環境に飽きているからではなく、希望を見いだす力が低下しているから。
この段階で感じる違和感は、心の防衛反応かもしれません。
会社では気を張り、家で動けなくなる(バランスのサイン)
仕事中は責任感でなんとか保てていても、家に帰ると何もできない。
「家庭では笑顔でいなきゃ」と思うけれど、帰宅後に動けず、最低限の家事をこなすだけで精一杯でした。
40代の女性は、職場でも家庭でも支える側になることが多く、疲労が蓄積しています。
「誰のために働いているのかわからない」と思ったら、一度立ち止まるべきタイミングです。
昔は誇りを感じた仕事に違和感を持ち始めた(価値観のサイン)
以前はやりがいを感じていたのに、今は感じられない。「もう自分のやりたいことはない」と感じる。
これは、単に職場が変わったのではなく、自分の価値観が変化しているというサイン。
人は経験を重ねるほど、働き方の価値観が変わります。「この仕事が自分らしいと思えない」と感じたとき、それは次のステージを考える合図です。
「みんな同じ」の罠
40代の女性は、更年期や家庭の負担など、誰もが心身の不調を感じやすい時期です。だからこそ、「みんなも同じように疲れている」と自分を納得させてしまう。
けれども、不調が生活に支障をきたしているなら、それは普通ではありません。
「我慢が習慣化している」こと自体が、危険信号です。働き方を変えることは逃げではなく、回復のための一歩です。
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まとめ
「辞めどき」は誰かが決めてくれるものではありません。
この記事で挙げた症状が出ている方は、心身のサインが出ているということかもしれません。
私自身、当時は「がんばることが正しい」と思っていましたが、あのとき必要だったのは「がんばる勇気」ではなく、立ち止まる勇気でした。
環境を変えることも、休むことも、前に進むための選択。自分の声を無視せず、静かに見つめ直す時間を取ってみてください。
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