女性管理職の社内政治とは?苦手な私が学んだ「仕事を進めるための力」

目次

はじめに

社内政治と聞くと、なんとなくネガティブな響きを感じませんか?

私もそうでした。

でも管理職として働いてみると、社内政治をまったく避けて通るのは難しいと気づきました。媚を売ったり、派閥を作ることではなく、自分の仕事を進めやすくするための調整力として向き合う必要があったのです。

この記事では、私が管理職時代に感じた社内政治の実態と、苦手ながらに意識していたことを整理します。


社内政治とは?6つの要素で整理してみる

社内政治という言葉は曖昧ですが、実際は次のような力の集合体です。

  1. 社内調整力:関係部門からの協力を得る力
  2. 部下掌握力:チームを同じ方向に動かす力
  3. 上司関係力:上司の支援を得る力
  4. 社内人脈力:情報を得るネットワークの広さ
  5. 意思決定者対応力:上層部に提案を通す力
  6. 社外連携力:社外との良好な関係を築く力

こうして分解してみると、「社内政治=悪」ではなく、組織の中で物事を前に進めるための総合力だとわかります。


私が人間関係の重要性を痛感したきっかけ

私が管理職になる前、少し先に昇進した女性管理職の噂話を耳にしました。

「○○さん、役員と食事に行って(接待して)仕事とっているらしいよ」

しかも、噂をしていたのは男性社員。

私は普段から社内の噂にはあまり関心がなく、「へぇ~」と流した程度でしたが、そのとき初めて「女性が管理職になると、いろいろ言われるんだな」と実感しました。

そして後に自分が管理職になったとき、「社内での立ち回りを慎重に行わないといけない」と強く思いました。

この出来事が、私にとって社内の人間関係構築、つまり社内政治とどう向き合うかを考える最初のきっかけになりました。

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苦手意識が強かった私の社内政治力

正直、私の社内政治力は、レベル1…いえ、レベル0に近かったと思います。

私が管理職になったのはコロナ前で、まだまだ「飲みニケーション」が盛んな時代でした。

当時の私は子どもが小さく交流の機会も限られていましたし、そもそも飲み会や雑談でのつながりづくりが得意ではなかったのです。

部署の最低限の飲み会だけ参加し、あとはすべて欠席。そこに引け目を感じていた時期もありました。

だからこそ、自分でもできること=上司との関係づくり意思決定者への提案には自分なりの工夫をしてきました。


上司との関係づくり

私は「ごまをすらない」「媚を売らない」タイプです。必要以上に偉くなりたいわけではなく、自分の企画を実現したいだけ。

そのために意識していたのは、上司や役員の思考の傾向をつかむことでした。

  • 何に関心があるのか
  • どのポイントでNGを出すのか
  • どんな判断基準を大切にしているのか

打ち合わせの中で言葉や表情を観察し、相手が「YES」を出しやすい角度を探っていました。私自身、顔が真剣すぎると怖く見えるタイプなので(笑)、意識的に柔らかい表情を保つことも心がけていました。

その結果、社内で上層部(役員)の特徴を把握するのはわりと早い方だったと思います。


意思決定者への提案

上に話を通すときは、「何を言うか」よりも「どれだけ本気か」が伝わることも大切です。

役員会で一度却下された企画も、時間を置いて角度を変え再提案したことが何度もあります。

ポイントは、簡単に引き下がらないこと。一度のNGで諦めず、「なぜ今これが必要なのか」を再整理し、相手の関心に合わせて再提案しました。

相手に納得してもらえる筋道を示すこと。

この経験を通じて、「社内政治力=自分の企画を実現するための論理」だと感じるようになりました。


気をつけていた3つのこと

関係づくりや提案方法以外にも、以下のようなことに気を付けていました。

思わぬ落とし穴にはまらないためのリスクマネジメントでもあります。

  1. 特定の上司・役員に寄りすぎない
    →女性管理職は誤解を招きやすいです。どんなに信頼できる相手でも距離感が大事です。
  2. 口約束で終わらせない
    → 打ち合わせで決まったことは、その日のうちに簡単なメモを送って行き違いをなくします。
  3. 批判より提案で返す
    →相手を否定したり、対立構造をつくったりせず「こうしてみませんか?」と建設的に返す。

地味ですが、この3つを守ることで「安心して任せられる人」と見てもらえるようになりました。


まとめ

社内政治と聞くと、派閥や駆け引きを想像しがちですが、実際の現場では「誰とどう協働するか」を選ぶ力でもあります。

女性管理職は、仕事だけでなく家庭や周囲とのバランスにも悩む場面が多いもの。だからこそ、社内政治を「自分を守りながら仕事を進める力」として捉えることが大切です。

私のように苦手意識を持つ方でも、少しずつ「理解」「伝える」「整える」を積み重ねていけば、誰でも自分なりの社内政治を身につけられるはずです。


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