はじめに
この記事は「40代ワーママの働き方とお金」をテーマにしたシリーズの1つです。
今の働き方のまま50代に進むことに不安を感じたとき、不安をテーマ別に整理するために書いています。
教育費の話題って、耳に入れれば入れるほどザワザワしませんか。
大学までに一人1,000万円、中学受験、私立、留学…。頭では「家庭によって違う」と分かっていても、どこかで自分もそこを目指さなきゃいけない気がしてしまう。
実際、わが家も「大学卒業までにざっくり1,000万円くらいあると安心かな」と考えていて、そのラインをひとつの目標に準備を進めています。
👉 【教育費シミュレーション】大学進学には1,000万円必要?
ただ、子どもが小6になった今は、医療系や海外留学といった進路は、少なくとも現時点ではそこまで現実味は高くなさそうだな…と感じています。
だからこそ、「用意できる教育費の枠」の中で、どこに厚くお金と時間をかけて、どこはほどほどでいくのか、という優先順位を考えることが大事だなと思うようになりました。

なぜ教育費が働き方のブレーキになりやすいのか
教育費の情報があふれている今、「子どもの将来のため」という言葉は、とても強いパワーを持ちます。
そうなると、次のような気持ちが出てきやすくなります。
- ここで働き方を変えたら、子どもの選択肢を奪ってしまうのでは
- 自分の都合で年収を下げるなんて、親としてわがままなのでは
- 教育費がかかる時期だからこそ、今は全力で働き続けなきゃ
結果として、「教育費のために、今の働き方を変えられない」が続いてしまう。私自身も、子どもが小さい頃から何度もこのモヤモヤを行ったり来たりしてきました。
でも考えてみると、教育費の話は「世間一般の平均」と「わが家の教育方針」がごちゃまぜになっていることが多いのかも、と感じます。ここを少し分けて考えてみたいと思います。
わが家の教育方針と「お金をかけたいところ」を言葉にしてみる
「公立か私立か」「中学受験をするかどうか」だけで考えると、どうしても極端な二択になりがちです。それよりも先に、一度こんなことを考えてみるのがおすすめです。
- 勉強にどのくらいお金と時間をかけたいか
- 体験(旅行・習い事・部活など)に、どのくらいお金と時間を使いたいか
- 子どもの「やってみたい」を、どの範囲まで後押ししたいか
わが家の場合は地方在住の一人っ子で、中学受験は今のところ考えていません。その代わり、スポーツ系の習い事や、家庭学習、家族でのささやかなレジャーに重きを置いてきました。
振り返ってみると、「みんながやっているから」ではなく「うちの子にとって意味があったか」で選んだものの方が、親子ともに納得感があったなと感じています。
👉 あの教育費、意味あった?1歳〜小6までにかけたお金を振り返ってみた
すべての選択肢を取りにいこうとすると、時間もお金も、そして親の体力も足りません。
「全部に満額」は最初から無理なのだと認めてしまう。そのうえで「ここにはできるだけ手厚く」「ここはほどほどで」と、大事にしたいところを選んでいくイメージです。
教育費は「家計全体」の中で見てみる
教育費だけを切り出して考えると、不安はどこまでも大きくなります。そこで一度、家計全体の中で教育費がどんな位置にあるのかを、ざっくりでいいので眺めてるといいと思います。
例えば、次のようなポイントです。
- すでに用意している教育資金(ジュニアNISA、学資保険、児童手当の貯蓄など)はどのくらいあるか
- 小学生・中学生・高校生・大学生、それぞれの時期に、ざっくりどのくらいのお金が動きそうか
- 教育費の山場と、住宅ローンのピーク、老後資金の準備時期がどの程度重なっているか
ここで大事なのは、綿密なシミュレーションではありません。
わが家は「まったく準備ゼロ」なのか、「すでにある程度の土台はできている」のか。この違いが見えるだけでも、教育費への感じ方は変わってきます。
その上で、これからの働き方でどこまで積み増すかを考えればいいのだと分かると、「ずっとフルパワーで働き続けないと」という焦りは少し和らぎます。
教育費に振り回されずに働き方を考えるためのヒント
教育費を理由に「今の働き方以外は全部ダメ」としてしまうと、親も子どももどこかで苦しくなってしまいます。本当は、もう少し幅のある選択肢があっていいのだと思います。
例えば、こんなパターンです。
- フルタイム正社員のまま、残業や責任の重さを少し調整して続ける道
- 年収は少し下がるけれど、時間と心の余裕を優先する働き方に切り替える道
- 一度ギアを落として整える期間をつくり、数年後にまた新しい形で働き方を見直す道
このときに役に立つのが、前回の記事で整理した「家計の許容ライン」と、今回の「教育方針と優先順位」です。
教育費のために自分を犠牲にするという発想から、教育費も大事にしながら、家族として無理のない働き方を選ぶ
という発想に切り替えられると、考え方が少し変わってきます。
私自身、フリーランスになって収入は下がりましたが、子どもとの時間や、自分の体調とのバランスという意味ではプラスだったと感じています。教育費の準備はNISAなどでコツコツ続けながら、働き方の自由度を少しずつ広げてきたイメージです。
まとめ
教教育費の不安は、情報を集めれば集めるほど大きくなりがちです。でも、大事なのは「平均的な家庭」ではなく、目の前のわが子、ですよね。
どこにお金と時間をかけたいのか
すでにできている準備はどこか
そのうえで、どんな働き方なら無理なく続けられそうか
これらを少しずつ言葉にしていくことで、教育費に振り回されすぎない選び方が見えてきます。
まずは「うちはここを大事にしたいな」と思えるポイントをメモしてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。
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