あのときは理解できなかった…
会社員だった30歳くらいのこと。
社内の40代の女性社員がポツポツと辞めていくことに気づきました。多くは子持ち社員。お子さんはすでに小学生、なかには高学年や中学生という人も。
当時の私は、妊娠前で子育てに関することはよくわかっていませんでしたが、漠然と「子育てって、0歳〜小学校入学くらいがいちばん大変なんだろうな」と思っていたのです。

なんで今、辞めるんだろう?子供がある程度大きくなったら、少しは楽になるんじゃないの・・・?
当時の私には正直ピンときませんでした。
でも、「女性の働き方とキャリア」にずっと興味があり、そのことがずっと気になっていました。


40代ワーママが「もう無理」と思う理由
私も、子どもを育てながら働く日々を経験し、今は40代。あのときの辞めていった先輩たちの気持ちが、私もわかるようになりました。
- 体力・気力の限界
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睡眠不足が回復しにくくなり、更年期の不調が重なることも。朝起きるだけでつらい日もあります。
- 子どもの成長に合わせた家庭の負担
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小学校高学年から中学にかけて、塾や習い事、進路のことなど、親のサポートが増えます。
- 職場での役割変化
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ベテランとして責任ある仕事を任される一方で、若手との関わりや上司からの期待に応えるのも負担。
- キャリアの先が見える
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長年働く中で、「自分の限界はこの辺かもしれない」というのがわかってきます。
- 家事・育児・仕事のトリプル負担
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キャリアを重ねたぶん、家庭内での役割も変わらず、気づけば休む時間がどこにもない。
こうした重なりの中で「辞めたい」と思うのは自然なことだと思います。
私自身が「辞めたい」と思ったとき
30代の頃は、40代で辞める人を理解できなかった私。けれど、自分が40代になるとその状況に直面しました。
子どもが小学生になり、家でのサポートが増える。仕事では管理職として責任が重くなる。その両方に応えようとすればするほど、自分がすり減っていく。
「このまま続けていいのかな」そんな迷いを何度も抱えました。
辞めたい気持ちとどう向き合うか(判断基準)
私が辞める・辞めないを考えるときに整理したのは、この4つです。
- 健康状態
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体調やメンタルの不調が長引くときは、環境を変えるサイン。
- 家計への影響
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収入が減っても暮らしを回せるのか。教育費や老後資金も含めてシミュレーションしました。
- 子育ての残された時間
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気づけば子育ても折り返し地点。あと子どもと密に過ごせる時間はどれぐらいあるかを考えました。
- 自分の将来像
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自分の50代以降。将来どのような生き方をしたいか考えることで、方向性が少しずつ見えてきました。
特に、それまで管理職として忙しく仕事と家庭の両立をこなしてきた自分にとって、「子育ての残された時間」は私が退職を考える大きなきっかけになりました。
日々成長する子どもを見ていて、いつも思います。「あと何年、こうして一緒に過ごせるんだろう?」と。
最近も俵万智さんの短歌が話題になりましたね。
最後とは知らぬ最後が過ぎてゆくその連続と思う子育て
中学生になれば反抗期、高校生になれば部活や友達優先。大学生になれば家を出てしまうかもしれない。
退職前、気づけば、子どもと過ごす時間はもう折り返し地点に差し掛かっていました。
「もっと子どもと向き合いたい」
「このまま仕事だけに追われていいのかな?」
そんな思いが、頭を離れませんでした。
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私の選択と今の暮らし
最終的に私は会社員を辞め、フリーランスとして働く道を選びました。
- 得られたもの:時間の自由、子どもとの関わり、心の余裕
- 手放したもの:安定した収入、キャリアの肩書
もちろん不安はありますが、自分にとって大切なものを優先できたことは後悔していません。




まとめ
「仕事辞めたい」と思うのは、弱さではなく、自分の心と体が出している大切なサインです。
すぐに結論を出さなくても大丈夫。
副業を試す、勤務形態を調整する、休職してみるなど、小さな「道草」を挟むのもひとつの方法です。
今しんどさを感じているあなたが、自分にとって一番大切な選択を見つけられるよう願っています。
ここまで書いてきたのは、私自身が40代で「もう無理」と感じたときの体験談でした。
次の記事では、実際に辞めるかどうか迷ったときに役立つ判断基準や具体的な対処法を整理しています。よければこちらもあわせて読んでみてください。

